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Canadian and French Nuclear Weapons Policies Challenged for Violating the Right to Life

カナダ・フランスの核兵器政策、「生命への権利」違反を問われる

Photo: UN Human Rights Committee session. Credit: Jaurocks【ジュネーブIDN=ジャヤ・ラマチャンドラン】

市民団体に促されて、カナダとフランスの核兵器政策が「市民的及び政治的権利に関する国際規約の第6条に規定された『生命への権利』に違反している」と国連自由権規約人権委員会が主張した。これらの権利は、人間の固有の尊厳に由来するものである。

カナダ・フランスに加えて、市民団体はアイスランド・北朝鮮・ロシア・米国の核政策に対して異議を申し立てている。デンマークの核兵器政策もまた、女子差別撤廃条約の下での義務の定期的見直しの一環として、異議を受けている。

 

国連自由権規約人権委員会でこの問題が取り上げられることの重要性は、たった一発の核兵器でも数十万人を殺戮し、人間や環境に永続的で破壊的な影響をもたらすであろうという事実の中にある。

ロシア・米国・英国・フランス・中国・インド・パキスタン・イスラエル・北朝鮮が合計で1万4000発近い核兵器を保有しており、そのほとんどが広島に投下された核兵器よりも遥かに強力なものだ。その他31カ国もまた、この問題の一部を成している。

加えて、ベルギー・ドイツ・イタリア・オランダ・トルコが米国の核兵器を配備している。米国は、これらの核の運用面での管理を握っているが、こうした国々に配備することで米国の戦争計画に有益であるとしている。

26カ国(プラス米核兵器を配備する5カ国)もまた、北大西洋条約機構(NATO)や集団的安全保障条約機構(CSTO)などの防衛同盟の一環として、自らに代わって核兵器を使用する可能性を認めることで、核兵器の保有・使用を「是認」している。

国連人権委員会での追及は、市民団体からなされた。カナダとフランスが市民権規約の下でもつ義務に関する定期的見直しの一環としてなされた申立てにおいて、市民団体は両政府に対して、核兵器の使用及び使用の威嚇から「生命への権利」を守るために両政府が取ることのできる措置を勧告したのである。

カナダは自ら核兵器を保有していない。しかし、カナダの核兵器政策と「生命への権利」に関して、申立ては「カナダがNATOの政策に参与し、核兵器使用の威嚇を実行していること、核戦争開始のオプションを保有していることを含め、核兵器使用の可能性がNATOによって準備されていることは、カナダが市民権規約の下でもつ『生命への権利』擁護の責任に違反するものだ。」と述べている。

国連人権委員会に申し立てを行ったのは、「平和を求めるアオテアロアの弁護士」「バーゼル平和オフィス」「平和を求めるカナダ女性の声」「平和カナダを求める宗教人の会」「世界連邦運動カナダ支部」「世界将来評議会」「若者フュージョン」である。

国連人権委員会は2018年10月に「一般コメント36号」を採択し、核兵器の使用及び使用の威嚇は、「生命への権利の尊重と両立せず、国際法の下の犯罪を構成することになるかもしれない。」と確認している。

コメントはさらに、自由権規約の締約国は「そのすべてが国際的な義務に従って、核兵器を開発・製造・実験・取得・備蓄・販売・移転・使用することを控え、既存の備蓄を廃棄し、偶発的な使用に対する適切な防護措置を採らねばならない。」と指摘している。

人権委員会の声明は、締約国は「厳格かつ効果的な国際管理の下での核軍縮の目的を達するために誠実に交渉を追求し、この大量破壊兵器の実験あるいは使用によって、その生命への権利が悪影響を受けた、あるいは現に受けつつある人々に対して適切な賠償をなすという国際的義務を尊重しなくてはならない。」と述べている。

フランスは290発の核兵器を保有している。申立人らは、フランスは、核兵器の開発・実験・製造・維持によって、そして、(武力紛争における核兵器の先制使用も含め)安全保障上の広範なシナリオにおける核兵器の配備、使用の威嚇、使用の準備によって、自由権規約の下での生命への権利を擁護する義務に違反している、と主張している。

これら市民団体は、生命への権利を擁護する義務は、フランスの核実験によって影響を受けた人々に適切な賠償を提供していないことや、多国間核軍縮の構想やプロセスに反対していることによっても、蔑ろにされていると述べている。

「カナダ核兵器廃絶ネットワーク」や「カナダパグウォッシュグループ&リドゥー研究所」の申立書は、「カナダは核抑止政策を放棄し、NATO内外においてそうした政策やそれに伴う核戦力を支持する活動をやめる方向へと全国的に進まねばならない」と述べている。

「平和を求めるアオテアロアの弁護士」「バーゼル平和オフィス」「平和を求めるカナダ女性の声」「平和カナダを求める宗教人の会」「世界連邦運動カナダ支部」「世界将来評議会」「若者フュージョン」が提出したより詳細な申立書は、カナダは核兵器禁止条約の趣旨に賛同し、同条約の第1回締約国会議にオブザーバーとして参加することを勧告した。会議は来年1月12日~14日の日程でウィーンで開催されることになっている。

さらに申立書は、カナダに対して、①全ての核兵器国による先制不使用政策の採用を支持すること、②この政策を次のNATOサミットで採用し今後10年以内に安全保障政策から核抑止の要素を除去すること、をNATOの方針とするよう提案することを求めた。

これら市民団体はさらに、「核戦争に勝者はなく、戦われてはならない」という1985年のレーガン・ゴルバチョフ共同声明を再確認し、核不拡散条約(NPT)の締約国もまたこの方針に沿い、NPT発効75年と国連発足100年にあたる2045年までの核兵器の世界的禁止と廃絶を目指して、先制核不使用などの措置を取るよう提案している。(06.07.2021) INPS Japan/ IDN-InDepth News