Reporting the underreported threat of nuclear weapens and efforts by those striving for a nuclear free world.

A project of The Non-Profit International Press Syndicate Group with IDN as flagship agency in partnership with Soka Gakkai International in consultative
status 
with ECOSOC.

 

Nuclear Games for the Young Coincides with Tokyo Olympics

東京オリンピックに合わせ、若者向け映像「核のゲーム」発表

Image credit: Nuclear Games【ニューヨークIDN=タリフ・ディーン】

日本の首都で7月23日に始まった東京オリンピックが広くテレビで映し出されているが、東京で行われているイベントはそれだけではない。

五輪開会式に合わせて、非政府組織(NGO)や反核活動家、青年リーダーたちが、核の歴史と核兵器及び核エネルギーのリスクと影響に関する革新的な映像・オンラインプラットフォーム「核のゲーム」を発表した。

世界の9カ国(米国・英国・フランス・中国・ロシア・インド・パキスタン・北朝鮮・イスラエル)が核軍拡競争に再び興じて、平和と人道というオリンピックの原則にもとる騙し合いの戦いを長きにわたって行ってきたことが、このイニシアチブが立ち上げられた背景にあるのだろう。

このイニシアチブの主催団体は、「『核のゲーム』は、コロナ禍のために無観客でオリンピックを主催している日本を含む各国政府が、意図的に過小評価しようとしている核の問題に光を当てたものだ。」と述べた。

日本は1945年に原爆投下を経験し、2011年には世界でも未曽有の原発事故も体験した。今もその深刻な影響から立ち直っていない。

「核のゲーム」は、マンガ、歴史的映像、双方向のオンラインコンテンツを組み合わせた主に若い視聴者の取り込みを狙った構成で、キューバミサイル危機チェルノブイリ原発事故、ウラン採掘や核実験の被害者、北朝鮮の核計画といった核の問題を扱っている。

「核のゲーム」を見たタリク・ラウフ元国際原子力機関検証・安全保障政策局長はIDNの取材に対して、「若い女性のプレゼンターがプロジェクト立ち上げの際に語った言葉が印象的だった。」と語った。

ラウフ氏は、「核兵器の問題に関する多くの集まりでは、参加者はほとんどが若い人々よりも30歳以上年配者だった。」というこのプレゼンターの言葉を引用した。

「ニュース番組の報道や学術スタイルに比べて、マンガがより効果的に使われている。今日のビジュアル的な素材は、活字をかなりの程度まで上回っている。」とラウフ氏は指摘した。

核の危険が増し永続化する中で、冷戦期の核軍拡競争や核紛争があと一歩で起こりかねなかった現実を目の当たりにした人々の話を語ることは重要だ、とラウフ氏は語った。

しかし、気候変動と森林破壊が続く中では、核兵器を核エネルギーと混同することは賢明ではない、とラウフ氏は警告した。

核不拡散・軍縮議員連盟(PNND)のグローバル・コーディネーターであり「世界未来評議会」のメンバーでもあるアラン・ウェア氏は、プロジェクトの立ち上げは「素晴らしいことだ。」と指摘したうえで、「若者が運営し、平和・人権・気候・軍縮問題に取り組む青年リーダーたちが、アフリカ・中央アジア・北東アジア・北米・欧州から参加しています。人間中心のコンセプトで、ポップアートやアニメなどを駆使したスタイルは新鮮かつ画期的で、若者の関心を呼び込みやすいものです。」と語った。

バンダ・プロスコワ氏はスター的な存在だ。昨年10月に『核軍縮に関する国連ハイレベル会合』の場で若者代表として発言した。インタビューする価値のある人物だ。」

プロジェクト立ち上げイベントで基調講演をしたケカシャン・バス氏にしてもそうだ。バス氏も(3年前の)「核軍縮に関する国連ハイレベル会合」で青年代表として発言している。

このNGO連合はプレスリリースで、核の危険と緊張は今日強まっていると述べた。米国防総省によると、核戦争のリスクは増している。『原子力科学者会報』の2021年の「世界終末時計」の針は、依然として「真夜中(=地球絶滅)まで100秒」を指している。前回真夜中に向けて時計の針が進められたのは2020年のことだ。

「しかし多くの若者はキューバミサイル危機なんて知らないし、まして、1962年当時よりも今の方が核の危険が増している事実は知られていない。」「だからこのような核をめぐる教育の取り組みが重要なのです。事実と歴史を知れば、多くの若者たちが行動に移りたいと思うでしょう。」とバンダ・プロスコワ氏は語った。彼女は「ユース・フュージョン」を主宰し、核問題について活動する国際法専攻の大学院生である。

「『核のゲーム』は核軍縮に若者を巻き込むための素晴らしいツールです。」とプロスコワ氏は語った。彼女は「持続可能な安全のためのプラハビジョン研究所」の副所長でもあり、「核不拡散・軍縮議員連盟」ジェンダー・平和・安全保障プログラムの共同責任者でもある。

「核のゲーム」は、双方向ビデオブック作りのパイオニアであるスイスのドクマイン社が制作し、「バーゼル平和事務所」「ユース・フュージョン」「会的責任を果たすための医師団スイス支部」「世界未来評議会」が後援した。

英語版とドイツ語版があり、普段は政治関連のドキュメンタリーを見たり反核運動に加わったりはしないような、通常とは違ったターゲットを念頭に置いている。

「若い人たちへの反響があることでしょう。若者の多くが、核の惨事やニアミス、現在も続いている脅威や影響など、『核のゲーム』が伝える歴史を知らないですから。」

「平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン」の代表で、「国際平和ビューロー」副代表のジョセフ・ガーソン氏はIDNの取材に対して、「76回目の広島・長崎原爆記念日を迎えるにあたり、この動画が、現在も続く核兵器の危険性に焦点を当てていることを評価したい。また、この動画に関するプレスリリースが、パンデミックの最中で五輪を開く偽善について指摘していることも評価したい。」と語った。

ガーソン氏は、日本政府はオリンピックのために数兆円を使い、大半の国民の意見に反して開催を強行したと語った。

「日本の人口のわずか4分の1しかコロナワクチンを接種していない。世界で最も進んだ軍隊の一つを構築するお金をワクチンの開発・購入に充てることができていたら、今日どれだけの人々が生き残ることができたかを考えてみなくてはならない。日本の有権者が、この秋の総選挙の時にこのことを念頭に置いてくれるといいのだが。」とガーソン氏は主張した。

7月23日のオリンピック開会式に向けたオリンピックの聖火リレーのルートは(復興への思いも込めて:INPSJ)福島県各地(原子炉があった町を抜け、原発事故によって放棄された近隣の町を含む)も通った。野球とソフトボールの競技は福島県内のスタジアムで行われている。

しかし「核のゲーム」プロジェクトの創始者でバーゼル平和事務所の所長でもあるアンドレアス・ニデッカーああ氏は、「これは、原発事故の影響を小さく見せ、福島で今も続く影響と、安全への脅威を無視するものだ。オリンピックを視聴している数十億人が、『福島は大丈夫。メルトダウンはすぐに抑え込まれた。』というメッセージを受け取っているが、将来的に核の惨事を起こさないために、核の危険に関する基本的なリテラシーを高める教育を世界的に展開すべきだ。」と語った。(07.25.2021) INPS Japan/ IDN-InDepth News