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North Korea Continues to Defy UN with 17 Missile Tests in 2022

北朝鮮は2022年に17回のミサイル実験を行い、国連に反抗し続けている

【国連IDN=タリフ・ディーン】

Image: South Korean commuters watch TV coverage of the North Korean missile launch from a Seoul railway station. (AFP: Jung Yeon-je)国連は、ウクライナに対して既に3カ月目に突入した破壊的な戦争を遂行している核保有国ロシアの抵抗に直面しているが、同じく厳しい状況にある北朝鮮との対立にも対処を迫られている。北朝鮮は、隣国に脅威を与える弾道ミサイル実験を繰り返し、複数回にわたって国連安保理が発した決議に公然と違反している。

5月11日に国連安保理で発言した米国のリンダ・トーマス=グリーンフィールド国連大使は、米国は、北朝鮮が4月16日、5月4日、5月7日に行った弾道ミサイル発射を強く非難すると語った。

「これらの発射は北朝鮮がこの数か月にわたって行っている一連の弾道ミサイル発射の一環であり、それぞれが複数の安保理決議に著しく違反しています。」「北朝鮮は実に17回も弾道ミサイル発射を行っています。そのうち少なくとも3回は大陸間弾道ミサイル(ICBM)、1回は中距離弾道ミサイル、2回はいわゆる超音速兵器、2回は新型の戦術核兵器用ミサイルです。また、北朝鮮は7回目の核実験に向け、核実験場を再建しています。」とグリーンフィールド大使は語った。

また、「これらの弾道ミサイル発射は、核実験と同じく、国連安保理決議違反であり、地域及び国際の安全への脅威に他なりません。また、世界の核不拡散体制を棄損しようとするものでもあります。安保理はこれを容認できません。しかし、安保理では2つの理事国が、安保理が自制することによって北朝鮮が事態のエスカレーションを止め、交渉のテーブルにつくのではないかと主張して、特に行動をとりませんでした。」と大使は付け加えた。

グリーンフィールド大使は名指しを避けたが、拒否権をもつその2つの常任理事国とは中国とロシアである。

国連は安保理決議2397号で、大陸間弾道ミサイルを北朝鮮が発射すれば、同国への石油輸出をさらに制限する行動を取るとしている。グリーンフィールド大使は、「北朝鮮は、この条項があることを知りながら、今年に入ってICBMを少なくとも3回発射しました。しかし残念ながら、過去4年間、2つの常任理事国が北朝鮮の制裁リストを実行し更新するあらゆる試みを妨害し、北朝鮮の不法行為を可能にしてきました。」と語った。

英国のバーバラ・ウッドワード国連大使は安保理で、「本理事会は、北朝鮮による弾道ミサイル発射を非難するために開催されています。」と改めて指摘したうえで、「既に発言があったように、今年だけでも17回の弾道ミサイル発射がありました。それぞれが国連安保理決議に違反しています。なお、2021年全体では、北朝鮮は8回のミサイル実験を行っています。つまり、この17回の発射が意味するところの、テンポの速さとミサイル能力の向上について、誤りなき見方をしなくてはならなりません。」と語った。

北朝鮮が核実験を計画しているとの報道に対して、国連のファルハン・ハク副報道官は5月9日、記者団に対し「予断を持ちたくはありません。核実験があるかどうか、推測するつもりはありません。もちろん、すべてのミサイル実験について以前から懸念を表明してきたし、これからもそれを繰り返すでしょう。最終的には、朝鮮半島の平和的非核化を進めるために、朝鮮半島のすべての当事国が対話の席に戻るよう、もう一度呼びかけたい。」と語った。

ニューヨーク大学グローバル問題センターの元教授(国際関係学)で、20年以上にわたり国際交渉と中東研究について教鞭をとってきたアロン・ベン=メイア博士は、IDNの取材に対して、過去4カ月間の北朝鮮のミサイル発射が、過去の同時期に比べ圧倒的に頻繁であることは間違いないと語った。

「北朝鮮が弾道ミサイルを完成させ、核兵器をさらに拡大するのを止めるには、特に米国との間で新たな合意がなければ無理だろう。しかし、米国が北朝鮮に核兵器の完全放棄に同意するよう主張し続ける限り、まとまることはないでしょう。」

せいぜい「この10年間で北朝鮮に対して課されてきた経済制裁を撤回し、協議を再開させるとの条件付きで、弾道ミサイル及び核兵器の開発を北朝鮮が単に凍結するということによってしか、そのような協定は達成できないように思います。」とベン=メイア博士は語った。

「核兵器を保有している国は攻撃されたことがない」という北朝鮮外交官の発言についてベン=メイア博士は「確かにその通りだ」と語った。

ベン=メイア博士はさらに、「北朝鮮は合意に達するまで、米国に脅威を感じ続けており、それ故に両方のプログラムの開発を止めることはないだろう。一方、米国がこの地域の同盟国、特に韓国と日本の安全保障に改めてコミットすることが重要であり、それが北朝鮮の脅威を確実に抑止することになります。」と指摘した。

とはいえ、この現状をいつまでも続けていくわけにもいかない。運搬手段を伴った北朝鮮の核兵器開発は、この地域の不安と懸念を高め、地域を不安定にしている。

「中国は北朝鮮の核開発に一定の懸念を抱いているが、表立って批判はしていない。しかし、この件では定期的に北朝鮮との非公式協議を持っている。北朝鮮は中国の政治的・経済的支援に著しく依存しているので、中国を怒らせたくはないだろう。全体としてみれば、中国は北朝鮮の核開発が不安定要因であることに同意しているが、差し迫った脅威とは考えていない。」とベン=メイア博士は語った。

軍縮外交の活動家であり、今年出版された報告書「核兵器は禁止された」の著者であるレベッカ・ジョンソン博士はIDNの取材に対して、「北朝鮮の指導者は、米国の核戦力と軍事的威圧を恐れる限り、核兵器を製造・配備し続けるだろう。」と語った。

「地球全体とは言わないにしても、北朝鮮全体を破壊せずに使用することが困難な核兵器と、軍事的な威嚇に依存することを北朝鮮の指導者にやめさせるには、相互に関連する3つのレベルで変化を起こす必要があります。」

「第一に、女性平和維持活動団体ウーマンクロスDMZなどが提唱するように、国連が支持し、南北朝鮮と米国が直接関与する平和協定が必要です。これは1953年の休戦協定以上のものである必要があり、朝鮮半島を分断した恐るべきあの戦争以来、多くの命を奪ってきた人道・和平・信頼構築問題に対処するものでなければなりません。」

「第二に、南北朝鮮・中国・ロシア・米国・日本による六者協議を緊急に再招集しなくてはなりません。これらの協議は北朝鮮非核化の問題を、北東アジア非核兵器地帯を創設することを通じて地域安全保障を構築する、より広範な枠組みの中に位置づける必要があります。」

「第三に、非核化の措置を2021年発効の核兵器禁止条約(TPNW)の批准と連携させることができれば、朝鮮半島の安全と安全保障に大いに貢献することだろう。」とジョンソン博士は語った。

「核兵器禁止条約の第1回締約国会合が6月にウィーンで開催され、その条項が国際的に履行されるようになります。その際、国連が背後にあるこの条約に従う措置を日本や韓国が取れば、朝鮮半島からの核兵器の脅威と技術の除去を支援・監視する無差別的なメカニズムを提供することで、北朝鮮を関与させやすくなります。これらの措置は、中国やロシア、米国が、この地域に核兵器を配備しない、あるいは使用しないという約束で裏付けることができれば、より効果的になるでしょう。」

「核兵器禁止条約の条項履行を待つ間、NPT上の義務と国連憲章に従って全ての国が北朝鮮を支援し、それらの国々の生存とグローバルな安全を危険にさらしている核兵器開発を終了させる必要があります。」とエコフェミストでもある平和活動家のジョンソン博士は語った。

米国務省のネッド・プライス報道官は北朝鮮のミサイル発射について、北朝鮮のミサイル開発や核兵器開発は北朝鮮の隣国に対する脅威を与えている事実を示している、と記者団に語った。

「米国に関しては、これは以前も申し上げたことで、最近の挑発行為の後にも申し上げたことだが、条約上の同盟国である韓国と日本の防衛に対する我々のコミットメントは鉄のように固いということだ。」

中国が北朝鮮を批判していないことについて問われたプライス報道官は、「もちろん中国は安全保障理事会の常任理事国だ。複数の安保理決議があり、安保理自体から複数の声明が出されているという事実は、中国を含めた世界中の国々が、北朝鮮のミサイル開発や核開発は不安定化の原因であり、安全を損ない、地域全体への脅威になっているという事実を認めたものだと私は認識している。」と語った。(05.12.2022) INPS Japan/ IDN-InDepth News